浜松(遠州地方)の初盆③お施餓鬼ってなに?

こんにちは
紫陽花が色鮮やかに咲く季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
本日のブログは浜松(遠州地方)の初盆について
に続き、浜松(遠州地方)の初盆③お施餓鬼ってなに?です。
施餓鬼とは、一般的にお盆の時期に行われる大事な行事の一つとされています。
お施餓鬼…普段の生活では馴染みのない言葉ですよね。
本日はそんな「お施餓鬼」について深掘りしていきます。
施餓鬼(せがき)のはじまり
お釈迦様の弟子である阿難(あなん)が、お釈迦様の教えに従い「陀羅尼(だらに)」をとなえながら餓鬼に食事を施し供養したところ、その功徳により餓鬼は救われ、阿難も寿命を延ばすことができたとされる説話に基づき「施餓鬼(せがき)」が行われるようになったと言われています。
施餓鬼(せがき)の意味
施餓鬼の字は「餓鬼に施(ほどこ)しをする」と書きます。
仏教には六道と呼ばれるものがあり、その中の一つに「餓鬼道(がきどう)」というものがあります。
そこには生前に悪行を行ったものが落ち、落ちたものが餓鬼といわれ常に飢餓に苦しんでいるといわれています。
餓鬼たちは目の前に食べ物がきても燃えてしまい、飲み物がきても蒸発し、一切口にすることができないそうです。
そんな餓鬼たちを食事を与え供養するのが「施餓鬼(せがき)」と呼ばれます。
餓鬼の供養を供養行うことで「自身やご先祖様の極楽浄土への供養につながる」と言われています。
浜松(遠州地方)のお施餓鬼には2つの種類があり、自宅で行う「うち施餓鬼」お寺で行う「寺施餓鬼」とあります。
「うち施餓鬼」
お盆前に僧侶が各家庭を訪れて読経します。
初盆を迎える家では親戚や故人ゆかりの方をお招きして読経の後に会食し、引出物も準備します。
※初盆に招かれたご親族の方は籠盛りと施餓鬼米を用意します。
「寺施餓鬼」
昨年のお盆から今年にかけて、お浄土に旅立たれた方の供養を、お寺に集まり皆で行います。
合わせて参加者の長寿・除災を願います。
初盆の方は、事前にお塔婆供養を依頼し、うち施餓鬼の時の籠盛と施餓鬼米を納めるのが一般的です。
(宗派、お寺によって持参するものは異なりますのでご確認ください)
「浜松(遠州地方)の初盆③お施餓鬼について」いかがでしたか?
次回は、自宅で行うお施餓鬼、うち施餓鬼、お盆期間に用意する「盆棚に用意するもの」をご紹介します。